外壁や屋根の塗装工事で塗料を選ぶ際には、「溶剤系」や「水性」が重要な要素として考慮されますが、「弱溶剤」もまた、特定のニーズに合わせた選択肢として存在します。あまり馴染みのない弱溶剤の塗料は、いったいどんな塗料なのでしょう。
今回は「弱溶剤塗料」についてお話しします。
有機溶剤には、強溶剤と弱溶剤の二種類があります。原油を精製して作られるのが弱溶剤で、一般的には塗料用の弱いシンナーが使用されます。強溶剤は、物質を効果的に溶かす力が高い溶剤で、これを主成分とする塗料は「溶剤系塗料」と呼ばれます。一方、弱溶剤は物質を溶かす力が低く、これを主成分とする塗料は「弱溶剤系塗料」として知られています。
弱溶剤塗料
- メリット●
溶剤系塗料と水性系塗料の中間的な性質を持っています。そのため、耐久性や耐候性に関しては、水性系塗料よりも高い性能を持っています。さらに、弱溶剤系塗料は、溶剤系塗料に比べて匂いが少なく、溶解力もやや弱めです。これにより、改修時に既存の塗膜を傷つけにくいという利点があります。
- デメリット●
溶剤系塗料に比べて匂いが控えめですが、それでも灯油に似た独特の匂いがします。「できるだけ匂いを抑えたい」「環境への配慮を重視したい」という場合、弱溶剤系塗料や溶剤系塗料は選択を避けた方がいいでしょう。
塗料を選ぶ際には、臭気、環境への配慮、耐久性・耐候性などの要因を考慮して選択することが重要です。「臭いは気になるけれど、耐久性も欲しい」という方には、弱溶剤系塗料がお勧めです。
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